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2024年11月13日(日本時間)、VanEckは暗号資産SUIに連動した上場投資証券(ETN)「VanEck SUI ETN(VSUI)」を発表し、同日よりEuronextアムステルダムおよびパリで取引が開始されました。
VanEck(ヴァンエック)は、アメリカのニューヨークに本社を置く、資産運用会社です。主にETF(上場投資信託)やミューチュアルファンドなどの金融商品を提供しており、特にコモディティ(商品)、新興国市場、暗号資産など、幅広い分野における革新的な金融商品開発で知られています。
このETNは、SUIトークンの市場価格に連動する商品であり、投資家は暗号資産を直接保有せずに、規制市場でSUIの価格動向にエクスポージャーを持つことができます:
ETF(上場投資信託)は、株式や債券、商品などの現物資産を実際に保有しており、その資産の値動きに連動するように設計された投資商品です。一方、ETN(上場投資証券)は、現物資産を保有せず、金融機関が「特定の指数などに連動するリターンを支払う」と約束する仕組みになっています。
このため、ETFは保有資産が裏付けとなるため信用リスクが比較的低いのに対し、ETNは発行体(金融機関)の信用に依存するため、万が一その金融機関が破綻した場合には元本が保証されないという信用リスクがあります。
つまり、ETFは実物資産を使って安定的に連動を目指す一方で、ETNは金融機関の「約束手形」のような性質を持つ点が最大の違いです。
この商品は伝統的な金融市場向けに設計されており、投資家はSui上のウォレットを作成する必要はなく、暗号資産の直接保有リスクを負うことなく投資が可能です。これにより、従来の投資家層や金融機関にとってSuiエコシステムへの参入障壁が大きく下がります。
既存の金融市場向け商品としては、2024年8月7日(日本時間)にGrayscale Investmentsは投資信託「Grayscale Sui Trust」を発表しています。発表後の価格変動は24時間後では+2.0%程度でしたが、7日後には+45.5%と急騰しています。
VanEck SUI ETNは完全担保型であり、トークンはリヒテンシュタインに本拠を置く規制カストディアン「Bank Frick」によりコールドストレージで保管されています。これにより、セキュリティと透明性の両面で高い信頼性を確保しています。
The VanEck Sui ETN is fully collateralised, i.e. the digital assets it contains are actually purchased
and held in so-called “cold storage”. VanEck relies on Bank Frick, a custodian regulated in the
EEA country of Liechtenstein, to achieve a high standard of security in the custody of the
cryptocurrencies in its ETNs.
出典:https://www.vaneck.com/globalassets/home/media/managedassets/etf-europe/news-and-media/press-room/en_vaneck_pm_vsui.pdf
この上場により、機関投資家やリテール投資家が、SUIトークンに対する規制下での投資手法が拡大しました。Suiエコシステムの成熟に伴い、ETNの取引量拡大や追加的な金融商品の開発も期待されます。欧州を中心としたデジタル資産投資の裾野が広がる中、VanEckの動きはその先駆けとして注目されます。
投稿を確認時系列 | 価格 | 変動率 |
---|---|---|
当時 | $3.169 | - |
1時間後 | $3.204 | +1.11% |
24時間後 | $3.336 | +5.27% |
7日後 | $3.790 | +19.58% |
30日後 | $4.697 | +48.20% |
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