2024年9月17日（日本時間）、米Circle社は、Suiブロックチェーン上でネイティブUSDCの対応を開始すること、ならびにクロスチェーン移転技術「CCTP（Cross-Chain Transfer Protocol）」も併せて導入することを発表しました。

Circleはエコシステムアプリと連携して、段階的にネイティブUSDCへの移行を促進していく方針です。

Circle社とは

​Circle社は、2013年にジェレミー・アレール（Jeremy Allaire）氏とショーン・ネヴィル（Sean Nevil）氏によって設立された、ピアツーピアの決済技術企業です。​同社はステーブルコインUSDCの管理を行っており、USDCは米ドルに価値が連動する暗号資産として知られています。

SuiにおけるネイティブUSDCの意義

これまでSui上ではEthereumからブリッジされたUSDC（通称wUSDC）が流通していましたが、今回の発表により、Circleが直接発行するネイティブUSDCが初めて提供されることとなります。これにより、1:1の米ドル償還可能な規制対応済みステーブルコインが、Suiエコシステム内でも正式に利用可能になります。

ネイティブUSDCのメリット

• 完全準備・規制準拠の1:1ドル裏付け資産
• Circle Mint等の機関向けオン/オフランプとの連携
• dAppへのシームレスな統合が可能

• Regulated, fully reserved and redeemable 1:1 for US dollars1
• Enables institutional on/off-ramps like Circle Mint for eligible users
• Easy integration into your existing dApps
  出典：https://www.circle.com/blog/usdc-and-cctp-are-coming-to-sui

CCTPによるクロスチェーン連携

今回あわせて導入されるCCTPは、Sui上でUSDCを用いたクロスチェーン体験を可能にする新技術です。ブリッジ資産を用いることなく、ネイティブUSDCを安全かつ資本効率よく複数のブロックチェーン間で移転することが可能になります。

今後の展望

今後メインネットにおいて正式な発行とユースケースの拡大が期待されています。今回の発表は、Suiにおけるステーブルコイン基盤の大きな強化であり、クロスチェーン時代に向けた重要な進展といえます。