2024年5月9日（日本時間）、SuiのXアカウントにて、ソーシャルログイン機能 「zkLogin」に2つの主要機能が追加されたことを発表しました。新たにAppleアカウントでのログインが可能になり、加えてマルチシグ（複数署名）によるアカウント回復手段が導入されました。

zkLoginは、2023年9月28日（日本時間）にメインネットにリリースされた、ゼロ知識証明を活用したログイン機能です。

Appleアカウント対応でiOS連携を強化

これまでzkLoginはGoogle、Facebook、Twitchといった主要ソーシャルアカウントに対応していましたが、今回新たにAppleアカウントを追加することで、iOSユーザー向けの利便性が大きく向上しました。Appleアカウントを用いたログインは、iPhoneアプリにおけるネイティブなSuiウォレット作成の導入を加速させると見られます。

マルチシグ回復による資産保護の強化

今回のアップデートのもう一つの柱が、マルチシグ（multi-signature）によるアカウント回復機能の追加です。これにより、zkLoginで作成されたウォレットに対して複数の署名者を登録し、1つの認証プロバイダーが使用不能になった場合でも、他の手段で資産にアクセスできる設計が可能になりました。

柔軟なアクセス設計が可能となることで、ユーザーの資産安全性と利便性が同時に向上します。

zkLoginの今後とSuiの戦略

これらの機能追加により、zkLoginは単なるソーシャルログインの枠を超え、Web2とWeb3の架け橋としての機能をさらに強化しています。Sui Foundationは、今後もマスアダプションを促進するために、開発者が既存アカウントを通じて新しいWeb3体験を提供できるよう支援を続けるとしています。